お仕事珍道中【其の五】

久々のこのコーナー。だいたいこのコーナーを更新する時は素晴らしくいい事があったか、すごく最悪な事があったか・・・。今回は残念ながら後者の方です。サブタイトルを付けるなら「最悪の一週間」ってところでしょうか。
これはとある週の話しです。

月曜日・火曜日
２日掛けて同一の現場。大工さんもいい人で対人的には特に問題無し。しかし現場自体に問題が・・・。今までやってきた中で初の１階が鉄筋で２・３階が木造という造り。それだけに足場も多く、３カ所の施工場所の中で一番大きいベランダには情け容赦なく足場の足があり作業のやり難さは天下一品。
おまけに元請けの手配ミスで材料が足りず大幅に作業が遅れる事に。２日目には雨水が足場を伝って漏れてきて結局仕上げ作業まで出来なかったのでした。

水曜日
ごく普通の一般的な現場。ベランダ１カ所、フラワーＢＯＸ（その名の通り花の鉢を置く為だけのスペース）１カ所。朝から雨は降っていた物のベランダに足場は入っておらずシートもしっかりしていた為ベランダの作業は問題無し。フラワーＢＯＸの方も作業の関係上一部足場を取り外した物の作業は可能。しかし数時間後この外した足場に泣かされる事になるのです。
防水作業が全部終わり外した足場を元に戻すだけとなりました。そして外に出た瞬間・・・今まで小降りだった雨が本格的な降りに。さらに外した足場が全然元に戻らない。結局１０分くらい大雨の中足場と格闘していて全てが終わった時には全身ずぶ濡れとなっていました。
まさか最後の最後でこんな仕打ちが待っているとは・・・。

木曜日・金曜日
２日間同一の現場。場所は各務原。上空をＦ－１５やＦ－４等が飛行していて飛行機好きな僕としては嬉しい現場になる筈でした。しかし現場到着後そんな浮かれ気分は一気に吹き飛ぶ事になるのです。
ここは人、現場共に最低でした。まず現場から。
３カ所のベランダ中２カ所に足場が入り込んでいて、特に一番大きなベランダはまさに足場だらけ。全部足を上げるわけにいかずあっちを上げたらこっちを下げて、こっちを上げたらあっちを下げてってな感じで作業のやり難さは月曜日の現場以上。
そして人。
大工：「俺の言うことが一番！！」的なタイプ。こちらが聞いてきた段取りとは全く違う事を指示してくるし何かと因縁付けてくるし。しかしこちらの作業を気遣う言動もありいい人なのか悪い人なのかちょっと不明。

板金屋：別に話すわけでもないので人畜無害といえばそうなんだけど、なにしろ近くにいるだけで怖い。腕には（もしかすると背中にも？）モンモンが入っており一見そのスジの人。途中で知り合いと思しき人が顔を出したんだけどこれがまた黒塗りのナンバー折り曲げセドリックグランツーリスモで登場。いかにもなスーツ姿でヤバイ雰囲気プンプン。

監督：１日目の夕方この監督が登場。作業中に話しかけてきました。以下はその時のやり取り。時間が立っていて細かな事は忘れてしまったのでだいたいこんな感じって事で。
《監督》：防水屋さん、明日は出来上がるよねぇ。
《当方》：完成するつもりですが雨の降りによっては仕上げまでは無理かも知れません。
《監督》：でも仕上げまで視野に入れてやって貰わないとねぇ。
《当方》：なんとか防水まではかけていきますし、そうすれば雨は漏らないので・・・。雨が降ると上塗り（仕上げ材）塗れませんし。
《監督》：漏る漏らないはどうでもいいんだよ。最後まで出来るか出来ないかが問題だから。
《当方》：兎に角出来るだけの事はやりますよ。（この時点でかなり怒り心頭）
《監督》：言うてもやって貰わないとねぇ。（さっさと去っていく）
《当方》：( ﾟДﾟ)ハァ？ポッカーン
”言うても”って何だぁ？お前は松っちゃんか？兎に角この監督にはちょぱ男さん共々ブチ切れました。２度とこんな現場来たくないので２日目は朝早くから入り何とか全部仕上げてきました。

土曜日
現場は特に問題なく大工さんもいい人でした。しかし雨が・・・。防水作業終了後、外でちょっとした作業をしなければならなかったんですが、水曜日同様作業を始めたとたん大雨になりました。水曜日以上にズブ濡れになり気分は「８時だよ全員集合」の家族コントの志村けんの気分。（家の中でタライや水が落ちてくるやつね）
折角良い現場で週を締めくくれると思ったのにこんなおまけが付いてくるとは・・・。

今まで”最悪の日”というのはあったけど”最悪の週”というのは初めてです。今後このような週が無い事を祈るのみです。